脳梗塞の3年以内の高い再発率です
退院1、2年後の油断が命取りです。しかし脳梗塞の再発は、心がけ次第で予防できるのです。
①塩分を控える。
塩分はできるだけ控えめに。唐辛子や辛子などの香辛料を使って味付けをすると塩分を抑えることができます。
②脂っこい料理、コレステロール・糖分などを過剰に摂取しない。
動脈硬化の原因となるこれらの過剰摂取は控えましょう。
③喫煙、受動喫煙(他人のタバコの煙を吸うこと) 絶対NG
喫煙は絶対にダメです。
脳梗塞で入院したにも関わらず、退院後喫煙している人を見かけました。
この人は自分の死を何とも感じない人だと思いました。実際、脳梗塞発症者が喫煙した場合、20~30%再発の危険が増えるそうです。
また、タバコは自分が吸うよりも周囲の人が吸っているタバコの煙を吸う「受動喫煙」の方がさらに危険です。
他人のタバコの煙を吸わされた時間と量に比例して、脳梗塞の再発死亡率は高くなります。
自分が吸わないからといって安心はできません。
タバコの煙には、喫煙者が吸う「主流煙」、喫煙者が吐き出した「呼出煙」、たばこから立ち上る「副流煙」があり、受動喫煙ではこれらが混ざったもの、中古の煙を吸わされていることになります。
煙に含まれる成分は、副流煙であっても主流煙より多いものがあり、その成分一つひとつに発癌性が認められています。
家族に喫煙者がいる場合は、同じ室内で喫煙しないよう協力してもらって、再発予防に努めましょう。
脳卒中とタバコの知られざる関係
「健康寿命は喫煙者の方が短い。」との話を書きましたが、具体的にはどういうことなのでしょうか?
ここで、参考になる研究があります。
タバコを吸うと、脳卒中(脳梗塞・脳出血) になりやすくなるのです。
脳卒中は片麻痺(半身不随)になったり、寝たきりになったりなど健康寿命を短くします。喫煙が健康寿命を短くする一つの理由と考えられます。
ちなみに、喫煙が健康寿命を短くする理由に、COPDもあります。
COPDも呼吸不全となり、酸素が必要になりますので健康寿命を損ないます。
高血圧とタバコの関係→脳卒中リスク大
タバコに含まれるニコチンには、血管を収縮させて血圧を上げる働きがあります。
その為、喫煙後は手足の血液の流れが悪くなり、指先の体温が下がったりします。
また、タバコは吸っている本人だけでなく、周りにも悪影響を与えます。
自分が吸っていなくても、家族や周りにタバコを吸う人がいる場合、タバコの煙を吸うことで血管が収縮して血圧が高くなります。
タバコを吸うと血圧が高くなりますが、それ以外にも危険があります。
高血圧の方は、心筋梗塞や脳卒中の原因となる動脈硬化が進みやすくなっていて、タバコを吸っていると、脳卒中のリスクはさらに高まってしまいます。
英国人男性を対象とした調査では、タバコを吸う高血圧の方は吸わない高血圧の方に比べて脳卒中のリスクが3.8倍に高まったと報告されています。
しかし、禁煙をすればリスクは下がります。
禁煙をすると吸わない人と同じレベルまでリスクが下がります。
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